台湾旅行の計画を立てる際、ガイドブックの表紙を飾るあの幻想的な赤い提灯の景色に心を奪われない人はいないでしょう。台北からバスやタクシーで約1時間、山あいに位置する九份(ジウフン)は、台湾を訪れるなら絶対に外せない観光スポットです。
多くの旅行者は台北からの日帰りツアーを利用しますが、実は九份の真の魅力は、日帰りの観光客が去った後の「夜」と、静寂に包まれた「朝」にあります。そのため、「台湾 ホテル 九份」と検索して、現地での宿泊を検討されている方も増えているのではないでしょうか。
しかし、いざ宿を探そうとすると、様々な疑問や不安が頭をよぎるはずです。「せっかくなら5つ星の高級ホテルで優雅に過ごしたいけれど見つからない」「言葉が通じない山奥の民宿でトラブルが起きたらどうしよう」「あの急な階段をスーツケースを持って登れるのだろうか」……。
私自身、初めて九份に泊まろうとした時は、台北市内と同じ感覚でホテルを探してしまい、現地に行ってからその地形の特殊さに驚かされた経験があります。
この記事では、九份という特殊な環境で、あなたが理想とする滞在を実現するための情報を、私の実体験と徹底的なリサーチに基づいて余すことなくお伝えします。絶景を独り占めできる隠れ家的な宿から、日本語が通じる安心の民宿、そして何より重要な「荷物と移動」の攻略法まで、予約ボタンを押す前に必ず知っておくべきポイントを網羅しました。
- 九份には5つ星ホテルが存在しない理由と代わりになる高級民宿の選び方
- 部屋から海と山の絶景を独占できるおすすめの宿泊施設と予約のコツ
- 日本語対応が可能で言葉の不安なく安心して泊まれる人気の宿
- 坂道や階段が多い九份でスーツケースを運ばずに済むスマートな移動戦略
台湾の九份でホテル選びをする際の重要ポイント
九份での宿泊先選びは、台北や高雄といった都市部でのホテル探しとは根本的にルールが異なります。山の斜面にへばりつくように建物が密集している九份では、一般的な「ホテル」の常識が通用しないことが多いのです。まずは、このエリアならではの特殊な宿泊事情を理解し、あなたの旅の目的にぴったりの宿を見つけるための基準を明確にしておきましょう。
九份のホテルに5つ星や高級宿はあるか

まず最初に、多くの人が抱く疑問にお答えします。結論から申し上げますと、九份エリアには法的に格付けされた「5つ星ホテル」や、ヒルトンやマリオットといった世界的なラグジュアリーチェーンホテルは一軒も存在しません。
もし検索サイトで「九份 5つ星ホテル」と検索してヒットするものがあれば、それは九份から車で1時間近く離れた台北市内のホテルである可能性が非常に高いです。なぜなら、九份はその地形的な制約上、大規模なホテルを建設するための平地が確保できないからです。急峻な山肌に、昔ながらの家屋が積み重なるように建っているのが九份の特徴であり、それがこの街の独特な景観を作り出しています。
では、九份にはラグジュアリーな体験ができる場所はないのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。九份における「高級」の定義は、煌びやかなロビーや24時間対応のルームサービスではなく、「オーナーのこだわりが詰まった唯一無二の空間」と「圧倒的な絶景」にあります。市場の供給は、中小規模の「民宿(B&B)」や、古民家をリノベーションした「ゲストハウス」が中心です。
ホテルではなく「民宿」という選択
九份の宿泊施設は、基本的に家族経営や個人オーナーによる運営です。そのため、エレベーターやドアマンはいませんし、フロントが夜間は無人になることも珍しくありません。しかし、画一的なサービスではない、人の温かみを感じられる接客や、その宿だけの個性的なインテリアを楽しむことができます。「不便さも含めて九份の情緒である」というマインドセットを持つことが、この街での宿泊を楽しむ第一歩です。
また、5つ星ホテルがない代わりに、「5つ星レベルの体験」を提供することに情熱を注いでいる民宿オーナーたちがいます。最新のデザイナーズ家具を揃えたり、最高級のマットレスを導入したりと、ハード面でも台北の高級ホテルに引けを取らない施設が増えてきています。「高級ホテルがない=質が低い」というわけでは決してありませんので、安心してください。
絶景が楽しめる九份のおすすめホテル
九份に泊まる最大の醍醐味は、眼下に広がる基隆(キールン)の海と、背後にそびえる緑深い山々が織りなす大パノラマです。特に、夕暮れ時から夜にかけて街の明かりが灯り始める時間帯や、早朝に雲海が広がる風景は、宿泊者だけが見ることのできる特権です。ここでは、私が実際にリサーチし、「眺望のためだけに泊まる価値がある」と確信した宿をご紹介します。
サンシャイン B&B (Sunshine B&B / 九份見晴民宿)
その名の通り、「見晴らし」に関しては九份でも一、二を争う名宿です。九份老街(オールドストリート)から徒歩3〜4分という観光に便利な立地にありながら、視界を遮るもののない絶景を誇ります。特に人気なのが「シービュー・クワッドルーム」などの海側の客室です。部屋に入った瞬間、2面の大きな窓から飛び込んでくる青い海と空の景色には、思わず感嘆の声を上げてしまうことでしょう。
内装はコンクリート打ちっ放しのインダストリアルスタイルで統一されており、清潔感とファッション性が高く、若いカップルや女子旅にも好評です。オーナー手作りの朝食(台湾風煮卵やワッフルなど)を食べながら、朝の光に輝く海を眺める時間は、何にも代えがたい贅沢です。ただし、支払いは現金のみ(現地払い)の場合が多いので、事前の準備をお忘れなく。
サムシング イージー イン (Something Easy Inn / 山城逸境)
こちらは、九份における「高級民宿」の代名詞とも言える存在です。ExpediaやAgodaなどの予約サイトでも常に9点台後半という驚異的な高評価を維持しており、数ヶ月先まで予約が埋まっていることも珍しくありません。この宿の魅力は、なんといっても「プライベート感」と「贅沢な設備」です。
特筆すべきは、絶景を望む「展望風呂(ビューバス)」と広い「プライベートテラス」付きの客室です。バスタブにお湯を張り、ワイングラスを片手に九份の夜景を見下ろす体験は、まさに5つ星ホテル以上の満足度を与えてくれます。
また、客室にはネスプレッソマシンが完備されているほか、ラウンジエリアではパン、スナック、ジュースなどが24時間無料で提供されています。早朝に出発する際や、深夜に小腹が空いた時にも非常に助かります。九份の最上部に位置するため階段移動は必須ですが、LINEを通じたスタッフのサポートも手厚く、苦労して登るだけの価値は間違いなくあります。
日本語対応が可能な九份の安心ホテル
海外旅行、特に個人手配で地方都市に泊まる際、最大のストレス要因となるのが「言葉の壁」です。九份の民宿オーナーは英語が話せる方も多いですが、細かいニュアンスを伝えたり、トラブル時に相談したりするには、やはり日本語が通じると安心感が違います。ここでは、日本語対応が可能で、日本人のホスピタリティに近いサービスを受けられる宿を厳選しました。
九份小町 (Kyufun Komachi)
「台湾に来たはずなのに、まるで日本の温泉旅館に来たみたい」——そんな不思議な感覚に包まれるのが、ここ『九份小町』です。九份の路地裏にひっそりと佇むこの宿は、日本人オーナーが経営されており、予約からチェックアウトまで全てのコミュニケーションが日本語で完結します。
客室は畳敷きの和室スタイルで、「豪華海景富士の間」などからは、和風庭園のようなバルコニー越しに台湾北海岸の絶景を望むことができます。畳と布団のスタイルは、ベッドから落ちる心配がないため、小さなお子様連れのファミリーからも絶大な支持を得ています。
また、提供される朝食もクオリティの高い和定食で、旅の疲れをほっと癒してくれます。アクセスが少々分かりにくい場所にありますが、最寄りのバス停までの車送迎サービスを行っている点も、日本人オーナーならではのきめ細やかな配慮と言えるでしょう。
サンデー イン (Sunday Inn / 賞星月沐民宿)
豎崎路(あの有名な石段)の中腹という、九份観光の「へそ」とも言える絶妙な場所に位置する民宿です。こちらのオーナーである鄭(ヂォン)さんは、非常に流暢な日本語を話され、その温厚で親切な人柄が多くのリピーターを生んでいます。「九份の親戚の家」に帰ってきたような安心感がある宿です。
九份は迷路のように入り組んでおり、初めて訪れる人は必ずと言っていいほど道に迷います。しかし、サンデーインでは到着前に電話をすれば、バス停まで迎えに来てくれるサービスがあります。重い荷物を持って迷う不安を解消してくれる、本当にありがたいサービスです。
また、LINEを使ったきめ細やかなサポートも好評で、おすすめの夕食場所や帰りのバスの時間など、現地のリアルな情報を日本語で教えてもらえます。初めての九份宿泊で不安な方には、まず最初におすすめしたい宿です。
安い価格で泊まれる九份の宿泊施設

「宿代は極力抑えて、その分台湾グルメやお土産、マッサージにお金を使いたい!」というアクティブな旅行者の方も多いはずです。九份は観光地価格になりがちですが、探せばコストパフォーマンスに優れた宿もしっかり存在します。ここでは、単に安いだけでなく、清潔感や安全性も兼ね備えたバジェットステイの選択肢をご紹介します。
オン マイ ウェイ ジュイフェン ホステル (On My Way Jiufen Hostel / 途中九份青旅民宿)は、バックパッカーや一人旅の強い味方となるドミトリー形式のホステルです。九份老街のバス停から徒歩3分、セブンイレブンの近くという抜群のアクセスを誇りながら、非常にリーズナブルな価格で宿泊できます。
ベッドにはプライバシーカーテンが付いており、読書灯やコンセントも完備されているため、パーソナルスペースはしっかりと確保されています。
このホステルの魅力は「交流」です。共有スペースでは、世界各国から来た旅行者が旅の情報交換をしており、思いがけない出会いや会話が生まれることも。女子専用のドミトリールームもあるため、女性の一人旅でも安心して利用できます。清潔なシーツと温かいシャワーがあり、寝る場所としては十分以上のクオリティです。
もう一つの選択肢として、九窩カプセルホテル (Jiu Wow Box Inn)もおすすめです。こちらは秘密基地のようなカプセルスタイルの宿で、週末でも1泊3,000円〜4,000円程度(レートによります)と非常に経済的です。カプセル内は意外と広く、ダブルサイズのカプセルを選べばカップルでの利用も可能です。
水回りは簡素ですが、「寝るだけ」と割り切れるなら、これほどコスパの良い選択肢はありません。
台湾の九份ホテルで人気のおしゃれな宿
せっかく異国情緒あふれる九份に来たのなら、ホテルそのものも「旅の目的地」になるような、雰囲気のある場所に泊まりたいですよね。歴史を感じさせるレトロな空間や、写真映えするインテリアにこだわりたい方におすすめの宿をご紹介します。
九重町 (Chiu Chunt Dint Inn)は、1970〜80年代のノスタルジックな雰囲気を再現した、テーマパークのような宿です。九份老街のメインストリートである基山街に面しており、一歩足を踏み入れると、そこはまるで映画のセットの中。ロビーや廊下にはレトロなポスターやアンティークな調度品が飾られ、どこを切り取っても絵になります。
客室もそれぞれ異なるテーマで装飾されており、木の温もりを感じるクラシックな内装は、九份の雨音とよく合います。また、この宿の大きな魅力は、併設のレストランやカフェが充実していることです。九份は「雨の街」と呼ばれるほど雨が多い地域ですが、もし雨に降られて外を歩くのが億劫になっても、館内のカフェでレトロな音楽を聴きながら、ゆっくりと台湾茶や食事を楽しむことができます。
エレベーターがなく階段移動のみという点は注意が必要ですが、それを補って余りある情緒と没入感がここにはあります。女子旅や、雰囲気を重視するカップルには特におすすめしたい、フォトジェニックな宿です。
台湾の九份ホテル宿泊で失敗しない滞在術
九份での宿泊は、素晴らしい体験になる可能性を秘めている一方で、準備不足だと「苦行」になってしまうリスクも孕んでいます。その最大の要因は、九份特有の「地形」と「気候」です。ここでは、予約ボタンを押す前に必ず計画しておくべき、荷物管理や移動手段、そして現地の環境への適応術について、具体的かつ実践的なアドバイスをお伝えします。
九份ホテル宿泊時のスーツケースと荷物

この記事の中で最も強調しておきたいポイントがこれです。「九份の石段で大型のスーツケースを運ぶことは、絶対に避けてください」。
九份のメインストリートや宿へのアクセス路は、ほとんどが不規則な石畳や急な階段です。ここで20kg近いスーツケースを引いて歩くのは、肉体的に過酷であるだけでなく、キャスターが破損するリスクが非常に高いです。さらに、雨で濡れた石畳は驚くほど滑りやすく、重い荷物を持っているとバランスを崩して転倒する危険性もあります。
「ホテルまでタクシーで行けばいい」と考える方もいるかもしれませんが、多くの民宿は車が進入できない細い路地の奥や、階段を何十段も降りた先にあります。
私の推奨する「荷物分離戦略」
最もスマートな方法は、台北市内のホテルにメインのスーツケースを預け(多くのホテルでチェックアウト後や再チェックインまでの預かりが可能です)、1泊分の着替えと必需品だけをリュックサックに入れて九份へ向かうことです。両手が空くリュックスタイルなら、傘をさすのも、食べ歩きをするのも、写真撮影をするのもスムーズに行えます。
もし、どうしても全荷物を持って移動しなければならない事情(台北に戻らないなど)がある場合は、九份への乗り換え拠点となる台鉄・瑞芳(ルイファン)駅の「行李房(手荷物預かり所)」を活用しましょう。駅を出て右手に進んだ場所にあり、1日あたり数百円程度で荷物を預かってくれます。
ただし、営業時間は8:00〜20:00と決まっており、20時を過ぎると翌朝まで荷物を取り出せなくなります。この時間制限は厳格ですので、帰りの時間には十分な余裕を持って行動してください。駅のコインロッカーもありますが、大型サイズは数が少なく、空いていないことも多いため、行李房の利用を第一候補にするのが無難です。
階段が多い九份のホテルへのアクセス
九份は文字通りの「山城」です。予約サイトの地図上ではバス停から近く見えても、実際には「垂直方向」の移動、つまり急勾配の階段が待ち受けていることが多々あります。特に、有名な「阿妹茶樓」がある豎崎路(シューチールー)沿いの宿や、街の最上部にある宿へ行くには、数百段の階段を登り降りする覚悟が必要です。
足腰に不安がある方、ご年配の方、あるいは小さなお子様連れの方は、予約前に必ずGoogleマップのストリートビューで宿周辺の道のりを確認してください。「九份老街」バス停から比較的平坦な道(基山街)を通ってアクセスできる宿を選ぶか、あるいはタクシーが近くまで寄せられる場所にある宿を選ぶことが重要です。
また、先ほどご紹介した「サンデーイン」や「九份小町」のように、宿側が送迎サービスを提供しているかどうかも重要なチェックポイントです。九份の地理に精通したオーナーが車で迎えに来てくれる、あるいは荷物を運んでくれるサービスは、この迷宮のような坂の街において、何物にも代えがたい価値があります。
予約時のメッセージや公式サイトのQ&Aで、送迎の有無や集合場所(例えば「派出所前」など)を事前に確認しておくと、当日の安心感が全く違います。
子連れや一人旅に適した九份のホテル
旅行のスタイルによって、宿に求める条件や注意すべきポイントは変わってきます。ここでは、ファミリーとソロトラベラー、それぞれの視点での選び方を解説します。
子連れファミリーの場合
小さなお子様連れの場合、最大の懸念は「安全性」と「快適性」です。ベッドからの転落が心配な場合は、畳敷きの和室がある宿(九份小町など)が最適解となります。靴を脱いで上がれるスタイルは、ハイハイをする赤ちゃんがいても衛生的で安心です。
また、雨が多い九份では、予定していた観光ができずに宿で過ごす時間が長くなることも想定されます。そのため、狭い部屋よりも、子供が少し動き回れるスペースがある部屋や、おもちゃや絵本を広げられるリビングスペースがある宿を選ぶと、親のストレスも軽減されます。食事についても、偏食のあるお子様のために、コンビニ(セブンイレブンやファミリーマート)へのアクセスが良い宿を選んでおくと、いざという時の食料調達に困りません。
一人旅の場合
自由気ままな一人旅ですが、特に女性の場合は「防犯」と「夜道の明るさ」を意識する必要があります。九份の夜は早く、19時〜20時を過ぎるとメインストリート以外は店が閉まり、路地は急速に暗く人通りが少なくなります。絶景を求めてあまりに奥まった場所や、人気のない路地裏の宿を選ぶと、夜間の出入りに不安を感じるかもしれません。
おすすめは、セブンイレブンやバス停に近い、比較的明るいエリアにある宿や、24時間スタッフが常駐(または連絡可能)している宿です。ドミトリー形式の「On My Way Hostel」などは、他の旅行者の目もあり、セキュリティもしっかりしているため安心感があります。
逆に、一人時間を満喫したいなら、セキュリティ万全な高級民宿にこもり、読書や物思いに耽るのも贅沢な過ごし方です。
九份のホテル予約でおすすめの方法

九份の人気宿は部屋数が非常に少ないため、予約は常に「早い者勝ち」の争奪戦となります。特に週末や連休、春節(旧正月)などのピークシーズンは、数ヶ月前から満室になることも珍しくありません。「サムシングイージーイン」のような超人気宿を狙うなら、旅行の日程が決まった時点で、あるいは航空券を取る前に空室状況をチェックするくらいのスピード感が求められます。
予約には、Agoda、Booking.com、Expediaなどの大手オンライン旅行代理店(OTA)を利用するのが一般的で便利です。日本語で検索・予約ができ、トラブル時のサポートもある程度期待できるからです。ただし、予約の際には必ず「最新の口コミ」をチェックしてください。
特に見ておくべきは、以下のキーワードが含まれる口コミです。
- 「階段」「坂」:アクセスがどれほど過酷か、リアルな声が分かります。
- 「湿気」「カビ」:山間部で雨が多い地域特有の問題です。除湿機が完備されているかどうかが快適性を左右します。
- 「虫」:自然豊かな場所なのである程度は仕方ないですが、部屋に出るかどうかは重要です。
| 重視するポイント | おすすめの宿タイプ | 注意点 |
|---|---|---|
| 絶景・豪華さ | サムシングイージーイン サンシャインB&B | 予約困難、価格高め、階段多め |
| 安心・日本語 | 九份小町 サンデーイン | 場所が分かりにくい場合あり、送迎要確認 |
| 安さ・交流 | On My Way Hostel 九窩カプセルホテル | プライバシー限定的、アメニティ持参推奨 |
| 雰囲気・レトロ | 九重町 | エレベーター無し、設備の古さ |
自分の中で優先順位(眺望なのか、価格なのか、楽なアクセスなのか)を明確にし、口コミを参考にしながら、納得のいく一軒を見つけてください。
台湾の九份でホテルに泊まる魅力まとめ
最後に、あえて不便な山あいの街である九份に泊まることの、本当の価値についてお伝えしたいと思います。それは、「時間の支配権」を取り戻し、九份の素顔に出会うことに他なりません。
日中は観光バスが次々と到着し、基山街は身動きが取れないほどの混雑を見せます。しかし、日帰り客が帰路につく19時を過ぎると、街の空気は一変します。
喧騒は潮が引くように消え去り、残るのは赤い提灯が揺れる静かな路地と、遠くで輝く漁船の灯り、そして虫の声だけ。この幻想的でノスタルジックな風景を、人混みに邪魔されることなくゆっくりと散策し、写真を撮ることができるのは、宿泊者だけに許された特権です。
そして翌朝、観光客が押し寄せる前の清々しい空気の中で目覚め、朝霧に包まれた基隆湾を見下ろしながら深呼吸をする。この瞬間の爽快感は、何物にも代えがたい体験です。「雨の街」と言われる九份ですが、素敵な宿があれば、雨音をBGMに部屋で台湾茶を楽しみ、霧にむせぶ山々を眺める時間さえも、旅の美しいハイライトになります。
九份宿泊は、単なる「寝場所の確保」ではありません。それは「最も美しい時間帯の九份を買う」という投資です。ぜひ、あなたにぴったりの宿を見つけて、まだ誰も知らない九份の深い魅力に触れてみてください。
しっかりとした準備と情報があれば、きっと一生の思い出に残る素晴らしい滞在になるはずです。
九份の宿を選ぶ際、多くの方が景色や立地を重視されるかと思いますが、私はぜひ**「時間」**に焦点を当ててみてほしいと常々思っています。
日中の九份は賑やかで活気に満ちていますが、夕暮れから朝にかけての九份は、別世界のような顔を見せてくれます。観光客が帰り、赤提灯の明かりが石段を静かに照らし始める夜9時以降の空気。そして、霧が立ち込め、まだ静寂に包まれた朝5時の山あいの景色。この「特別な時間」こそが、宿泊者だけが味わえる九份の真髄です。
ただの観光地を訪れるのではなく、その土地の本当の息遣いに触れる。宿は、そのためのパスポートです。少し奮発してでも、夜明け前の静けさや、雨に濡れた石畳が醸し出すノスタルジックな雰囲気を独り占めできる宿を選んでみてください。きっと、あなたの旅の記憶は、より深く、かけがえのないものになるでしょう。









